ENDO2024にて 小島史久取締役 小島秀人学術顧問
ENDO2024にて(小島史久取締役、小島秀人学術顧問)

糖尿病完治薬の開発

私たちは糖尿病を根本から治すことを目指しています。現在の治療法は血糖値を管理することに焦点を置いているものの、糖尿病そのものやその合併症を完治させるわけではありません。そこで、私たちは糖尿病の原因となる特定の細胞を特定し、新しい検査薬を開発することから始めます。その後、糖尿病を完全に治療する薬の開発に進む計画です。

私たちの目標は、糖尿病を本当に治す方法を見つけて、実際に治すことです。

世界の糖尿病の人口

糖尿病とともに生きる人は世界に5億3700万人

糖尿病は全世界で急速に増加している病気です。2000年には世界の大人の4.6%、約1億5100万人が糖尿病でしたが、現在は10.5%、約5億3700万人に増えています。この傾向が続けば、2030年には約6億4300万人、2045年には約7億8300万人が糖尿病になると予測されています。つまり、世界の大人の約10人に1人以上が糖尿病であり、一部の国では5人に1人が糖尿病患者です。これは今後も増加する可能性が高い重大な問題です。

世界の糖尿病の患者数
International Diabetes Federation (IDF Diabetes Atlas)

糖尿病を完治させる薬

糖尿病は一旦発症すると治らない病気

糖尿病は現在、完治が難しい病気であり、患者は血糖値の管理や合併症のリスクと長期にわたって闘う必要があります。しかし、糖尿病の完治を目指す薬の開発は、患者の生活の質を向上させるとともに、これらの問題を根本から解決する可能性を秘めています。

私たちは、糖尿病の完治薬の研究開発に取り組んでおり、この新治療法が患者の健康を改善し、医療費削減や社会経済的負担を軽減することに貢献することを目指しています。糖尿病は世界的な健康問題であり、その解決は多くのメリットをもたらします。

私たちの目標は、糖尿病という長年の医学的挑戦に対し、革新的な解決策を提供することです。最先端の研究と患者ニーズに応えるアプローチにより、糖尿病患者に新たな希望を与えるための努力を続けています。

世界の糖尿病の患者数の増減
International Diabetes Federation (IDF Diabetes Atlas)

研究結果の社会実装

糖尿病が完治することが分かった

小島秀人学術顧問が率いる研究室での発見により、糖尿病およびその合併症が完治可能であることが明らかになりました。これは、糖尿病が治療で寛解させることができるという重要な成果を論文で証明し、その結果が認められたことを意味します。

糖尿病の原因が、骨髄内の造血幹細胞が高血糖によって異常を引き起こし、その状態が持続することにあることが判明しました。この問題を解決するために、特定の薬剤を使用して異常な細胞を除去し、治癒へと導くことが可能であることが分かりました。

糖尿病がなぜ治りにくいのかという疑問に対する回答は、高血糖が造血幹細胞のHDAC発現に異常をもたらし、これが様々な臓器の機能を破壊することにあります。この問題を解決するために、HDAC阻害剤という薬剤が効果的に作用し、異常な細胞を排除することで治療を可能にします。

※この研究では、STZモデルのマウスにおいて、飲み薬或いは静脈注射にて、糖尿病と糖尿病の合併症が完治してしまうことが実証されています。

糖尿病ではHDACの異常な高発現を観察
糖尿病の造血幹細胞(異常なBMDCs)では、HDACの異常な高発現を観察

プレゼンテーション

“糖尿病幹細胞 ”を除去することによりマウスの糖尿病は完全寛解する

研究者たちは「糖尿病幹細胞」と呼ばれる特定の異常な造血幹細胞が、マウスの膵島の再生を妨げ、糖尿病の治療を難しくしていることを発見しました。この問題に対処するため、インスリンとHDAC阻害剤を組み合わせた治療を行った結果、これらの「糖尿病幹細胞」が除去され、糖尿病が完全に寛解するという効果が確認されました。

糖尿病の原因を見つけ、完治させる

糖尿病幹細胞の発見と治療

造血幹細胞の中に糖尿病およびその合併症を引き起こす異常細胞を発見。

糖尿病の診断薬の開発

末梢血での糖尿病幹細胞の有無により、糖尿病かどうかを診断するコンパニオン診断薬の開発。

バイオジップコードによる細胞標的化

バイオジップコード (細胞標的化技術)

薬物を体内の特定の細胞へのみ標的として配送するための革新的なシステム。

新しい糖尿病完治薬

バイオジップコードを用いた、全く新しい糖尿病完治薬の開発。

一切副作用がないがん治療薬の開発

バイオジップコードを用いた、新薬の開発や副作用のために以前は使用できなかった薬物の再利用。

細胞標的化による組織再生

移植や縫合を必要とせず、置くだけで組織に生着できる組織再生用の素材の開発。